経営者コーチ

「ちょっと壁打ち相手になって欲しい」 
経営者コーチとしての最初の活動は、かつての同僚からの気軽な相談からでした。

 「壁打ち」というのは、思いついたアイディアの練り込みや対処すべき課題をまとめる上で一人よがりにならないよう、第三者とアイディア・施策・仮説に関する問答や意見の交換をしながら、偏りや考察の穴を修正していく作業のことです。 

その元同僚が言うには、経営者や事業部責任者といった立場にある人は、固まってもいないアイディアや思いつきを社内で相談することは組織運営上しづらいということでした。そしてそれは、役職が高ければ高いほど、責任が重ければ重いほど、リーダーシップを発揮していればいるほど、難しいと言うのです。  

ならば外部に頼もうとなるわけですが、コンサルティング会社に頼むには「思いつき」すぎたり、そもそも相談できるほど課題がちゃんとまとまっていなかったりします。 

そんな時に手軽に相談でき、投げかけたアイディアや思いつきに対して、投資家や消費者のような第三者的目線で意見や質問をしてくれる、財務諸表や経営がそれなりに分かる「壁打ち相手」がいると助かると言うことでした。

 一人で思考を巡らせるよりも、実際に言葉にしてやりとりをすることで、無意識にある考えを具現化したり、無意識的決め付けの排除、思考の効率的な整理、一人では得られなかった気づきを得られるのが「壁打ち」のメリットであり、それは例えばテニス等で壁を相手に練習するよりも人が壁代わりになって球を返してくれたほうが対人対策として得られるものが多いというイメージです。  

なるほど、確かに私は少なくない企業・業種での就業経験があり、そこで事業・サービスの企画開発や経営を手掛けて来ました。その経験や知識が、より多くの人の「便利」や「喜び」「嬉しい」に繋がる事業・サービスの一助になるならば願ってもない事です。 

こうして元同僚向けに始めた「壁打ち相手」ですが、中小企業経営者が気軽に相談できる相手の少ない環境もあって、ご相談いただく件数が徐々に増えていきました。  

そして案件数増加とともに、そのご要望内容も少しずつ変わり、現在は『経営者の方の無意識にある考えの具現化、無意識的決め付けの排除、思考の効率的な整理、一人では得られなかった気づきを得る』ための壁打ち相手に加え、状況やご要望に合わせて経営分析に基づくコンピテンシー/新規事業ブレストや組織改革ディスカッション等のお手伝いもする「コーチ」へと変わって来ました。 

今後も、厳しい環境の中で素晴らしい理念・ビジョンを掲げて邁進される経営者の良き相談相手という軸を変えることなく、世の中の「便利」や「喜び」「嬉しい」に繋がる企業・事業・サービスを支援してまいりたいと思っています。 

秋月昭彦

中小企業経営者の「誰に相談したらいいのだろう」をサポートします。

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